2013.04.24
三番瀬観察会のご報告
2013年4月20日(土)
うららかな春の陽ざしを浴びて、干潟でエサをついばむ鳥たちを、ゆったりと眺め、たまにスコープを覗かせていただきながら、ど素人的解釈を先生に言っては、たしなめられる・・・。うーん、そんな1日もいいじゃない~。
てなことを想像していたら、と~んでもない!いつもより1時間早く始まった鳥観察には23人もの方が参加していただいたものの、寒いこと寒いこと・・・、のたりのたり気分もどこへやら、ブルブル震えながら、「う~。どーなってんのこの寒さ」と内心でこの寒さに毒づきながら、海辺に集合。後からニュースで聞いたところ、この季節でこの気温は48年ぶりなのだとか!!
おまけに今日は小潮(1日の干満の差が小さい)ということで、干潟がほとんどな~い。だから海鳥たちは遥かかなたの海の上。いやぁ~、こんなはずじゃなかったと思いながらも、とりあえず浜を歩いてみることになりました。
ふと見ると、以前の三番瀬では見たことのない堤防というか、(海に向って突き出ているから桟橋かな?)コンクリートも真新しい、建築物があって、その上に乗って、海を見ると、堤防の陰になっていた海の、割と浜辺から近いところにスズカモの群れが羽の中に首を突っ込んで、ぷかぷかと浮いているのが確認できました。そして、その一団の中にハジロカイツブリが数羽いるのが分かり、みなさん気を取り直して、双眼鏡でのぞいたり、シャッターを切ったりとようやく活気づいてきました。
さらにどなたかが、少しはなれた沖合いに、周りのカモたちと比べて、少し大きめの黒い鳥を見つけました。ビロードキンクロです。ひときわ大きな体をゆったりと波間に浮かべ、時に潜っては、えさを探しているようでした。よく見ると目のあたりに白髪の眉毛のような模様があります。日が当たるととてもうつくしいのだとか。
その後は少し戻って、水際をせわしなく小走りしているシロチドリや、赤い羽毛も美しいメダイチドリを観察しました。カメラを持った皆さんが何とか近くまでいこうとしますが、テキもさるもの、なかなか近づかせてくれません。遥か沖合いにはチュウシャクシギも見えたようですがあまりの距離にスコープを除くのもためらいがちになってしまいます。
それにしても、さえぎるもののない三番瀬はやはり寒い。そこで少し早めの昼食をとることにしました。
先生によると、今日は夕方4時頃にならないと潮が引かないとのことで、めぼしい鳥が出現する可能性も小さく、昼食後は、参加された皆さんも三々五々お帰りになっていきました。
路線バスの時間まで1時間半もあるので、「ここで1時間半何もしないのはちょっと・・・」と思っていたところ、先ほどの堤防付近にミユビシギの一団が入ったのを誰かが見つけたようです。残留組が「それっ!」とばかりに、ゆっくりと歩いていくと、水際から程近い浅瀬にミユビシギが集まって、コロコロと転がるように足早に行ったり来たりで歩いています。集団でいたせいか、ここでは結構近くまで寄って撮影することができました。しばらくすると、何か危険を感じたのか、いっせいに飛び立ちましたが、その飛翔する姿が実にキレイでした。
最後にエエモン見さしてもらったな~と、少しの間だけ寒さを忘れて見入っていました。
(おわり)