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はじめに

近頃になってようやく、メジャーな趣味の一つに上げられるようになったかもしれないバードウォッチング。バードウォッチング発祥の地はイギリスだそうですが、今では多くの国々で普及し、老若男女にかかわらず、本当に多くの人々が楽しんでいます。日本ではまだ、なじみがない方もいるかもしれませんが、そんな方は何となく格調高く思えて、敷居が高いような気がするかもしれませんが、そんなに構えなくても気軽に始められることを知って欲しいと思います。初めから、わざわざどこかへ出かける必要もありませんし、特別な道具や専門的な知識がなくても大丈夫です。野鳥に興味を持って、「野鳥を見てみよう」と思ったときから、すぐに始められるのがバードウォッチングです。
 
日本語では「野鳥観察」や「探鳥」と言い、野鳥の観察を楽しむことを言います。日本では、昭和9(1934)年6月に富士山の須走口で日本最初の探鳥会が行われました。現在、全国に支部もある大組織の(財)日本野鳥の会の初代会長だった故中西悟堂氏が開催したそうで、今では普通に使われている「野鳥」という言葉も、中西会長が名付けたのだそうです。当時はまだ、見ることだけを楽しむなんて、他の人にはなかなか理解してもらえなかったとか。確かに、私が本格的にバードウォッチングを始めた大学生の頃も、「捕まえて飼うとか、食べるとかではなくて、ただ見ているだけなの?」と、不思議がられたものです。当時の私は、今で言うオタクよりも、かなり特殊な人種だったかもしれません。
でも、そんなふうに他人に理解されなくても、私はどんどん深みにはまっていきました。とにかく楽しくて、面白くて、仕方なかったのです。だって、鳥は空を飛ぶのですから!鳥はほとんどどれも翼があり、飛びます。水中に潜るのもいます。さえずります。可愛いです。雄の方が綺麗な種類が多いです。全身、羽でおおわれています。季節で羽色が変わるものがいます。カッコイイです。健気です…などなど。鳥の魅力をいくらここで書き連ねても、なかなか伝わらないですね。とにかく一度、鳥をじっくり見てみてください。
 
鳥観察を始めようかなと思っている方に、こんな見方もあるよ、と言うことを少しお伝えしておきます。バードウォッチングにもいろいろなやり方がありますから、自分に合った、自分が楽しいと思う、自分なりのウォッチングの仕方を見つけてください。

多くの種類を見る

現在、日本の野鳥リスト(日本鳥学会2012年9月発行「日本鳥類目録」改訂第7版)には633種が掲載されています。しかし、はっきりとはわかりませんが、未公認記録の野鳥も多いようで、現在の種類数はおそらく600種類は超えていると思われます。その種類をできれば全部見たいと、そのために努力を惜しまない、という見方をする人は多いようです。
 今の私は特に珍鳥マニアというほどではありませんが、以前はやはり1種類でも多く見たいと思っていました。あちこちへ珍鳥を見に出かけて、1970年代頃の目標は300種類でした。鳥見歴はいつの間にか50年以上になり、あと数種類で私がこれまでに見た野鳥の種類数は500種に到達しそうで、自分でも驚いています。年齢のせいか、以前のようなフットワークの良さもありませんし、近年の情報の早さにはついて行けなくなって、種類数を増やす見方からは離脱しましたが、若いときはそれも結構楽しかったものです。現在、世界には9,000種くらいが生存すると考えられています。最近は外国へ観察に出かける人も随分多くなりました。世界中で1番多く見た人は何種類くらい見たのでしょう。

一つの種類や仲間をじっくり見る

多くの種類を追うのではなくて、自分の好きな種類を何年もかけてじっくり観察している人もいます。ハクチョウやツルなど、その鳥の、その季節だけ集中して見ていて、別の季節に他の鳥には見向きもしない人。タカの仲間に絞って、タカの渡りの季節には自分も全国を移動するという人もいます。そういう人は、その種類の識別眼はものすごくて、勉強もしていて、行動などにも詳しい人が多いようです。その鳥のオーソリティーになる、というのもおもしろいかもしれません。

一か所でじっくり見る

私があこがれるバードウォチングがこれで、自分のホームグランドをもって、じっくりと観察するのもいいなあと思います。一年を通して観察していると、いろいろなものが見えてくるでしょう。環境の変化はもちろん、四季折々で変化する野鳥の種類や行動など。短い時間でも、しょっちゅう見ていれば、いずれ膨大になります。それで、初めて分かることもきっとあると思うのです。そして、たまに別の場所へ出かければ、自分のホームグランドのことがさらに分かってくると思います。今までは、腰を落ち着けて、というのが苦手でしたが、そろそろこういう見方をしてみようかなとも思っています。

いろいろな楽しみ方

「見るだけ?」と、知らない人に尋ねられることがあります。私はただ見ているだけでも楽しいと思いますが、ただ見る以外にも、さらに楽しいこともたくさんあります。いろいろな楽しみ方があるので、試してみてはいかがでしょう。写真を撮る、鳴き声を録音する、鳥の絵を描く、羽を収集する、庭に鳥を呼ぶ、などがありますが、自分が興味を持てる、長く続けられそうな楽しみ方をぜひ見つけてください。

仲間をつくろう

一人だけのマイペースも気ままで良いけれど、気の置けない友人といっしょに行動するのも楽しいものです。情報交換もできるし、人それぞれのいろいろな見方があるのでそれを参考にすることもできます。喜びを分かち合ったり、反省しあったり。一人の時よりも、何倍も感動することがあり、いろんな意味での視野もとても広がります。私は良い仲間に出会えたことで、ますます鳥が好きになったように思います。別々の趣味の友人も大切ですが、良い鳥仲間ができたら大切にして、一緒に鳥を楽しみましょう。

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