このころは、野鳥を見始めて4、5年たったころでした。 初めて自分の写真が雑誌に掲載された(なんとギャラもいただいた!)のが同じ大栗川のヤマセミでした。 学生時代のバイトで購入した「キヤノンA-1とNFD500oF4.5」、マニュアルフォーカスでピントを合わせて、フィルムの巻き上げも手動。素人に撮影できるのは、止まりものの写真だけでした。同じ時代にヤマセミの飛び込みやホバリングなどの叶内先生の写真を拝見しては驚愕して素直に楽しませていただきました。あまりに次元が違いすぎて、どうやって撮影するのだろうとか、いつかは自分も、なんて思いもしませんでした。 むしろ、写真から伝わる野鳥の美しさや仕草のかわいらしさを感じては、こういう姿を見てみたいと思いフィールドに出かけたものでした。 あの頃を思い出すと、今、観察会で叶内先生と歩く日々が夢のようでなりません。 いまでも観察会でお話しする時は緊張しっぱなしです。 でも、その貴重な時間も、もう終焉に向かっています、次回の観察会が開催できることを祈るばかりです。 それまではこの本の中で疑似観察会を楽しむこととします。今日は北海道へシマフクロウに会いにいくことにします。
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