2015.02.15

第78回 日帰り観察会のご報告 石神井公園

きむらっちヘッド

2015年2月11日(水)

雲一つないほど晴れ渡った建国記念日でした。私にとっては初めての石神井公園は2つの大きな池を中心とした広い公園でした。
祝日とあってか「ファミリージョギング大会」が開催されていて、池の周りは、走る子供たちの歓声にわいていました。
最初に見たのは石神井池を気持ちよさそうに泳ぐカルガモのカップルです。体が大きく、色も濃いのがオスだそうです。
写真を撮りたいから、近くに来てくれと言っても当然来てくれません。鳥は人の言葉を理解してくれませんが、それは人間の子供も同じらしく、ジョギングに参加している子供たちに、いくら周りの大人が「内側を走ってー」と叫んでも、まったく言葉を理解していない様子。でも元気な子供をたくさん見ると何となくほっとします。釣りを楽しんでいたオジサン達も「ほんとに少子化なのかい?」と呟いていました。

石神井池の中の島付近で、まるで石像のように動かないでいるゴイサギを発見。ラッキーとばかりに写真を撮っている間にも先頭グループは三宝寺池へとどんどん進んでいきます。こちらの池は先ほどまでの石神井池とうって変わって、都心とは思えない、静かな雰囲気漂うエリアでした。少し開けた場所にベンチが置かれていて、目の前の池の水面にいるキンクロハジロやオカヨシガモ、カワウたちをゆっくり観察することができました。
池のほとりにある木の枝には、ファミリーなのか、数羽のゴイサギたちが止まっていて、穏やかな日を浴びながら、気持ちよさそうに、まるでうたた寝しているかのような姿を見せてくれました。中には、幼鳥でホシゴイと呼ばれるマダラ模様のゴイサギも木の下の枝に止まっていました。

どうやら先生は、ここにオオタカが現れるのを待っているようでしたが、付近のカラスが迎撃態勢をとっているらしく、なかなかやってきてくれません。しばらくして、仕方なく池の周りを歩いてみることになりました。
池の周辺に作られた木道のあちらこちらに、絵を描いたり、音楽を楽しむ人たちがいて、ここが皆さんの大切な憩いの場所であることがよくわかりました。

歩いてる間にも、池のほとりの水草や葦の間でエサを探すバンやハシビロガモ、カイツブリ、カワセミなど都会の池とは思えないほどの野鳥を見ることができて、みなさんも結構楽しんでいただけたのではないかと思います。

昼食後、近くでルリビタキが見られるということを聞き、池の土手をあがった広場にみんなで行ってみました。すでにいくつもの長いレンズが並んでいましたが、お邪魔して待っていると、意外にもすぐに主役のルリビタキが現れてくれました。レンズ越しで瞬間的に見た青い羽根が強く印象に残りましたが、その後はなかなか現れず、もう一度三宝寺池池の周辺を歩いて観察会は終了となりました。
私にとっては、名前はよく聞いていた石神井公園を初めて見て、都心にもこんなに自然豊かな場所があることを知ることができた一日でした。

カルガモゴイサギオオバンカイツブリ カワセミ キンクロハジロ ルリビタキオカヨシガモホシゴイ